電車に乗り、最寄り駅で降りた。
そこから10分ほど歩けばバイト先に着く。
歩は慣れた道のりを歩き進めた。
すると誰かに後をつけられているような気配がした。
コツ、コツ、コツと歩を追うように足音が聞こえる。
怖くなって早足で歩く。
するとその歩を追う足音も早くなる。
恐る恐る振り返り、後ろを確認するが、誰もいなかった。
気のせいだと自分に言い聞かせて、また前に進んでみる。
するとまま歩を追う足音は聞こえてきた。
「………もう今日は何なのよ」
何だか泣きそうになってくる。
すると突然、ケータイが鳴り響いた。
歩は身体をビクッと震わせる。
あまりの緊張感に音に敏感になっているからである。
ケータイを確認してみるとトモヤからだった。


