「…………ちょっとコレどういうこと?」


歩が友人である絢乃と胡桃を取っ捕まえて問い質したのは、季節が変わった晩秋の頃。


「えっと………」


絢乃と胡桃が苦笑する。


明らかに何かを隠している。



歩は大学生活にすっかり慣れ、今日は絢乃、胡桃、その他に2人の友人と夜、ご飯を食べに行く約束をしていた。



歩は遅れて合流することになり、急いで店に行く。


だが歩の目の前に広がる光景は、いわゆる“合コン”というやつだったのである。



歩は『ちょっと失礼します』と、席に座っている男性に一声かけて、2人を店のトイレに連れ込む。


ここなら男性陣に会話を聞かれないようにコソコソ話す必要がない。