暗闇から解放された歩の視界には、今までに見たことないほどの満天な星空が飛び込んできた。


驚きと美しさで言葉が出ない。


「どう?綺麗だろ?前に連れてくるって約束したろ?」


歩は頷いた。


「すごいね…‥…。こんなに満天な星空初めて。」


歩はうっとりした。


すると先生がクスッと笑って、



「嫉妬深い歩に情報」


と言った。



「え」


「歩が元カノの存在に嫉妬してたことくらいバレてるよ」



バレてたんだ────……。


恥ずかしい。



「この場所は元カノにも、親父たちにも、姉貴にも教えたことないし、連れてきたことないんだ。俺だけのとっておきな場所。」


ドキッとしてしまう。


「あたしと先生だけが知ってるってこと────……?」


「そう」


歩は嬉しそうに微笑んだ。