リビングに向かうとごテーブルの上に馳走が並んでいた。
「うわ、美味そう!え、これ歩が一人で作ったの?!」
「うん」
先生の反応に歩は嬉しそうに笑いながら、さっきの花束を飾る。
見るからに手が込んでいて見映えもよく、まるでお店で出てくるような料理だ。
到底一人で作ったとは思えない。
「………すげぇ」
先生は感心しながらシンクで手を洗う。
歩はここまで褒められるなんて思ってなかったので恥ずかしそうに話をそらした。
「………ちょっと待っててね。準備もうすぐで終わるから」
先生はタオルで手を拭きながら、
「俺も手伝うよ」
と綺麗に料理が盛り付けてあるお皿をテーブルに運んだ。
どうせ歩に口先だけで『手伝うよ』と言うと“大丈夫だよ”と断られるに決まってる。
だから真っ先に行動に移して断らせないようにした。
歩は「ありがとう」と微笑んだ。


