「無理に考えなくてもいいよ?」
先生が苦笑した。
「じゃあ俺から一つ提案」
「なに?」
「今年のクリスマスはどっか行くのもいいけどさ、二人で家で静かに過ごさない?」
「え?」
「ふたりで同棲し始めて初めてのクリスマス、のんびり過ごしたいなって考えたんだ。どうかな?」
「うん、それいいと思う!なんか……家庭的って感じで楽しそう。あたしもそれがいいな」
「歩もそういうと思ってた」
先生が優しく笑い、歩の頭を撫でた。
最初から家で過ごしたいと思ってたのに、歩の主張を始めに聞くなんて先生らしい。
優しさが溢れている。
「じゃあクリスマスの日はいつも以上に料理に力込めなきゃね!店長が彼氏彼女いる組は休みにしてやる!って悔しそうに文句いいながら休み空けてくれたの。大学もその日は早く帰れるし、時間をかけてご馳走作んなきゃ。」
ちょっとお節介な臭いが漂う感じがあの店長さんらしいな。なんて思いながら先生が苦笑した。
どうせクリスマスイブは先生は終業式がその日だから昼間は仕事なのだ。だから時間がいっぱいある。
「料理楽しみにしてる」
「うん!」
歩は満面な笑みで頷いた。


