「分かってるつもりだもん………」
ちょっとふて腐れた。
すると、
『キュルルル。』
明らかにお腹から出たであろう音が二人の間に響いた。
歩の顔がみるみると紅潮していく。
先生がプッと吹き出す。
「…………んもう!笑わないでよ」
歩は恥ずかしくて先生をポカッと叩く。
「ゴメンゴメン。笑って悪かった。もう怒らないで?」
と先生は歩をなだめながら言う。
だがそう言いながらも笑っていた。
「俺は本当に全然歩のせいだとか思ってないし、むしろ歩が塞ぎ込んでることが心配なんだよ。だから気にしないでよ。」
先生が歩の頭を撫でる。
歩は嬉しかった。
先生のこういう性格が大好きだ。
「よし、メシ行くぞ?」
先生が歩に手を差し出す。
手を繋ごうというサイン。
歩は微笑んで頷いて先生の手を取った。
そして初めてのデートの時に行ったイタリアンの店に向かって歩き出した。


