交番をあとにした二人は先生の車がある待ち合わせ場所に無言で帰った。 話したいことはたくさんあるはずなのに、何だか切り出しづらいし、不安だった。 そんな歩の手を先生が優しく握った。 暖かくて心地いい。 「俺がついてるよ」 と囁いて微笑んでくれた。 きっと自分では気づかない程度に手が震えていたんだろう。 表情も不安そうだったんだろう。 そう感じた。 歩は先生の優しさに応えるように手を握り返し、 「ありがと」 と恥ずかし気に微笑んだ。