歩はその一言がすごく嬉しかった。
「行きたいところか………」
ショッピングは特に買いたいものもないし、見たい映画も今はないし………。
歩はじっくり考えて『あ』と声を漏らした。
そんな歩に反応して先生が、
「行きたいとこ見つかった?」
と聞いてきた。
「久々に学校に行きたい!!」
「え?学校に?」
「うん。やっぱり卒業してもバレたらダメなの……?」
「や、別にダメじゃないとは思うけど、何かしたいことあるの?」
「したいことがなくても、母校ってたまに行くだけで懐かしくて楽しくなるものじゃない?」
「そうかな………。まぁ、歩が行きたいって言うなら付き合うけど」
「やった」
歩は屈託のない笑顔で笑った。
ふたりは食事を済ませ、会計をしてから車に乗り込み、目的地の学校に向かった。


