《どうしても行ってしまうの?》
《あぁ、もう決めたことだから》
テレビから主役とヒロインの会話が聞こえてくる。
《それなら今すぐ私を抱いて?あなたと永遠の別れになるかもしれないのに何もしないなんて考えられない》
映画のヒロインの一言で少し過激なベッドシーンが流れる。
歩は別に映画やドラマのベッドシーンやキスシーンが苦手なわけではなかったが、先生と二人きりで見ているということを考えただけで恥ずかしくなった。
先生の顔を覗くことも出来ないくらい恥ずかしい。
するとCMに切り替わる。
「あたし、ちょっとミネラルウォーターもらっていい?喉渇いちゃった」
歩は逃げるように立ち上がった。
すると、ずっと同じ姿勢で座っていたので足が痺れていた。
立ち上がった瞬間、ビリビリと足に痺れが起こり、身体がふらつく。
とん―――。
先生の胸元に身体が崩れてぶつかった。


