時は流れ、今日は高校2年の終了式。



教室に入るなり、口々に聞こえてくるのは…



「また同じクラスになれるといいね!」


「離れたくないよ〜」



という言葉ばかり。


でもそれは不可能に近い。


私達の学年は、8クラスもある。



だから同じクラスになれる確率は低い。


夢華と佐知葉とはあれから話してないから……


こっちからは話しかけづらいんだよね。


仲直りしたいのに…



佐知葉は私の気持ちがまとまるまで絶対に話してくれなそう。




「はぁ」


「…つぼみ」


後ろで名前を呟かれ振り返ると、


そこには夢華の姿。



「夢華?…どうしたの?」



「あのさ、今日の放課後空いてる?」



「空いてるけど…」


「んじゃあ、教室で待ってて?」


「分かった…」