二人がいなくなっても、周りの空気は変わらなくて…
夢華は隣で固まってるし。
どうしよう。
私が俯いていると、
足音がどんどん近づいてきて、私の前で止まった。
顔をあげると、まぎれもない優斗君の姿。
表情はちょっと苦笑いまじりに笑ってる。
「行こ」
「え?」
いきなり手を捕まれて、歩き始めた。
歩きだした私達の前に道を作る人達。
は…恥ずかしい。
夢華は固まってたけど、私達が歩きだすと、それに続いて歩いてきた。
校門を通っても、人に見られてるような感じるよ…
少し歩いた公園に着くと、優斗君は私の手を離した。
「おーい!夢華!」
「あぁ!聖夜〜!」
会うなり抱き合っている二人。
「優斗早くトイレ行って変装して来い」
「あ、あぁ」
変装…
