「俺さ、マネージャーの家に泊まんの初めてじゃないんだ」
「う、うん」
「前のマネージャーの家で仕事の打ち合わせやってたら、すっかり夜になっちゃってそのまま泊まることになってさ、そのマネージャー子供いたから、その子にいろいろ質問されて、ご飯ご馳走になるときもお風呂に入るときも寝るときもアイドルだから〜って先に入れさせてくれたり、豪華にしてくれたりって感じでさ」
話しているうちに優斗君から笑顔が消えていくのを感じる。
「俺、仕事じゃないときは、アイドルとか芸能人とか関係なしで接してほしいんだ。特別扱いとか好きじゃない」
「…うん」
「でもね、つぼみちゃんはなんか違ったんだ。この子なら普通に人として接してくれると思った」
「…」
真剣な優斗君の表情に言葉を失う。
