「ねぇ…どこ行くの?」


向かった先は保健室。


「膝…擦りむいてる」

「このくらい…」

「このくらいじゃないよ!」


保健の先生はいなくて、保健委員の人がいたけど俺は無視をして高野を座らせて擦り傷に消毒液を塗った。


「…穂高…怒ってる?」

「当たり前!前から知ってたなら俺に言えよ!」

「あんな群れにならないと行動出来ないような奴等たいした事ないし」

「怪我しただろ!」

「こんなの怪我に入らないから!…私はあの子達が言うようなイメージにしかならないんだから…言わせておけばいいの!いちいち訂正したり、構うのめんどくさい」

「だからってさ…」

「私は!あんたとかちよ子とかついでに槙野とかそういうわかってくれる人だけに自分の事わかってもらえればそれでいいの」

「でもさ…俺…高野が怪我すんの…やだよ」


…泣きそうだ。

なんでこんなに涙脆いんだよ。