高野と自販機で飲み物を買っていると前に違うクラスの女子達が俺達の方をチラチラ見ていた。

俺は視線が気になってその子達に声を掛けた。


「何?何か用?」

「え!?ううん…何でもない!」


その子達そそくさと行ってしまった。

気のせいだったか?


「あぁいうのにいちいち声掛けなくていいの!」

「何で?何か用かもしれないじゃん」

「噂してるだけだし…感じ悪い」


噂?

すると、さっきの子達が人数を増やして戻ってきた。

何事!?

俺達囲まれていた。


「高野!まだ穂高君の事奴隷から解放しなてないわけ?」

「奴隷?…高野…奴隷って何の話?」

「私達、穂高君を守るため日々高野と闘ってんの!」

「あんたがどんな色仕掛けで穂高君を手懐けてるか知らないけどこれじゃあ穂高君が可哀想!」


何、この団体…

もしかして…高野と二人きりになって告白しようとする度妨害されるのって…。


「高野…何か知らないけど絶対勘違いされてるよ…誤解解こう」

「…悔しかったら、あんた達が穂高の事色仕掛けで落としてみれば?」

「高野!?」


色仕掛けって…高野に色仕掛けされた事なんかないんですけど…むしろされてみたい…。