【完結】君が教えてくれたコト




弘貴は天井の無駄な荷物を持ち、俺は高野の荷物と自分の荷物を交換して歩き始めた。

荷物が軽くなったとはいえ、一番体力のない天井はすぐにバテてしまった。


「ハァハァ…みんな…ごめ…ちよの事は気にしないで先に行って…」

「アホか!何たかがハイキングのコースでパニック映画の死にそうなシーンみたいな事言ってんだよ!」

「だって…このまま、ちよのペースに合わせてたら…キャンプ場に着くのすごく遅くなっちゃう…」


天井は今にも泣きそうだった。

必死で涙を堪えているのが伝わってくる。


そんな事気にしてないのに…多分、高野も弘貴も誰も到着時間が遅くなる事なんて気にしてないはず。

すると、突然弘貴は天井を俺達とは反対に向かせた。


「俺とちよ子は一回休んでから行くから二人は先に行ってて、ちょっと遅れるかもしれねぇけどキャンプ場で合流な?」

「…その方が良いみたいだね。穂高、行くよ」

「え…うん…」


弘貴…そりゃ天井もあんたに惚れるって…。

俺と高野は先に二人でハイキングコースを進む事になった。


ん?二人で…二人で!?