「穂高君っ!穂高君っ!」

「はい」

「私ねぇ、手相見れるのぉ〜穂高君の手相見てあげるぅ」


望月先生はそう言って俺の手を掴んでグイッと胸に押し付ける。


「先生…胸に当たってる」

「へ?あっ…ごめぇん……でもぉ、穂高君にならいくら触られてもいいからねっ」

「駄目です」

「んもぉ!つれないなぁ!」


もぉ!ってこっちのセリフだよ!


「えっとぉ、穂高君はねぇ…あぁ!今年運命の人と出会うんだってぇ!キャァ!運命の人って私かなぁ?」

「いや…今年出会った人先生以外にもたくさんいますから」

「きっとこのキャンプでぇ…急展開するよぉ」

「ハイハイ…」


サービスエリアに着くまでに疲れがドッと溜まった。


「はぁ…」

「穂高、はなちゃんとラブラブだな?はなちゃんの声、こっちまで聞こえてきた」

「あー…そろそろ解放してくれないかな」

「よし。解放してやろう」


弘貴はそう言って場所を移動した。