目標は高野と二人だけで話す事!


俺の目標がだんだん高くなっていく。


高くなっていくのは高野に近付く証拠だ。


ふと、高野の席に置いてある物に目が止まった。


あれ?…あれって…俺が入試の時に渡したシャーペンと消しゴム…あの後、絶対に捨てられてると思ってたけど使ってくれてるんだ…。


「…って事で穂高が班長で決定」

「穂高君?」

「…ハイ!?」

「穂高君、班長でいいかな?」

「班長…あぁ、いいよ」


班長か…小学校以来だ。


このキャンプ、弘貴の言った通りになるなんてこの時はまだ想像もしていなかった。