「…それにな?あいつ、ちよ子なんて『天井ちよ子(アマイ チヨコ)』だぞ?『甘いチョコ』のくせに堂々と生きてるし」

「弘貴(ヒロキ)!また、ちよの事バカにしてるんでしょー」


会話が聞こえたらしく、さっきの可愛い彼女がぷんぷん怒りながら少し離れた席からやってきた。

ちなみにぷんぷん怒っていても可愛い。


「うわー新しいクラスに来て早々怒ってる!こんなんじゃ高校でも彼氏出来ないな?」

「うぅーっ!弘貴がそうやってちよの事からかうからいけないのに!」

「って!え!?二人って付き合ってるんじゃないの?」


そう言うと二人は顔を見合わせた。


「付き合ってねぇよ!俺はこいつの保護者だから」

「いつ弘貴が保護者になったの!?弘貴みたいな保護者なんていらないもん!」

「まぁ、こいつ怒りっぽいけどおもしろい奴だから俺とちよと共々宜しくお願いします」


そう言われると俺は急いで立ち上がり、頭を下げた。


「よ、宜しくお願いします!」

「ブッ!穂高、真面目に返し過ぎだろ!ほら、ちよも挨拶しろよ?友達出来るか心配してただろ」

「あ…天井ちよ子です!宜しくお願いします!」


天井さんも頭をペコリと下げた。