穂高の腕の中。


すごく久しぶり…


「あー…結花の事抱き締めたのいつぶりだろ?ずっとこうしたかった」


穂高の腕に力が入る。


「なぁ?最近の結花…なんか元気ないな?あの事故の後から」

「…そんな事ない…変わらないよ」

「いや。そんな事ない。前は常に自信満々で恐いものなしって感じでさ…あ、お化け屋敷は例外だけど。でも、今は常にお化け屋敷にいるみたいに何かに怯えてるように見える」

「…」


穂高は私の事すごくよく見てくれてる…。

普通に振る舞ってるつもりでも穂高にはわかっちゃうんだね。


「結花…そんなに怯えなくても大丈夫だよ。俺が結花の事しっかり守るから」

「違う。私が怖いのは…穂高が離れる事だよ」

「え?」

「…不安なの…穂高が私の事嫌いにならないかとか…いなくなっちゃったら…とか…穂高が目覚まさなかった事経験してからずっと…」


すると、穂高は私のおでこにキスをした。


「俺はいなくなったりしないよ。それに結花の事嫌いになったりもしない…俺が目を覚ましたのだって結花の所に戻りたくてずっと結花の事探しててさ…とにかく!不安になる必要ないから!」

「ん…穂高の事信じる」


穂高がそう言ってくれたら絶対だ。

穂高は嘘吐かないから。