「やっぱり君も桜台だったんだ。何年生?」
「…二年」
「そうなの?じゃあ俺の事知ってる?俺も二年なんだけど」
男は自分を人差指で指差す。
「…いや全く」
知ってる以前に見た事ない。
一年からいたとしてもクラスが同じになった記憶がない。
なんせ、二年だけで七クラスあるんだから見た事ない人がいるのは当たり前だ。
一組から三組までと四組から七組までじゃクラスのある棟が違うし。
「じゃ、もう帰るんで」
あたしは男にそう告げ、家に向かって歩き出した。
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