――――そして今に至る。

「さすが実来!かっこいいわよ!!」

きゃーっと女子高生のような高い声をあげた。


「じゃあそろそろ行きなさい。
頑張るのよ?」

もうそんな時間か……。
鞄を持ち、フゥと息を吸う。


いってきます、と小声で呟いて。



これからあたしは”指原実来”じゃなくなる。
――――”指原陸”として、ココに通うんだ。


不良校らしく、カラフルな頭が目に焼きついた。
職員室にいくと、いとこのアッキー(日村明)がでてきた。


「ん……あれ?実来、だよな?」

あたしの顔をじーっと見た。
ウン、と頷いてクラスを案内してもらった。