?「あっ、待ってくださいっ!!」

急に呼び止められる。


優「あたし、雨宮優子です。
えと、あの……」

なーんかもじもじしてる。
あ、名前?


「”紅龍”」

名前いうより、こっちのほうがいいよな。

「じゃあもう入れ」

あたしは何も言わせず、すぐ立ち去った。




     ◇   ◇     

優「……紅龍ってことは、紅桜総長」

ハァ、と溜息を吐く。
紅龍には助けてもらったけど。
あなたとあたしは敵。

どうすればいいの?


優「あたしは……、”愛騎の姫”なのに――――」

トキめいちゃうなんて……。


ねえ、みんな……。
どうしたらいいの?


枕に顔を埋め、頭の中では紅龍のことでいっぱいだった。


     ◇   ◇