あたしは1人を蹴りつけ、殺気を出す。


―――ビクビクッ

そうとう怖かったらしい。
すぐ去っていった。


「……大丈夫か?」

なるべく怖がらせないように、優しく言う。
服も破けてたから、パーカーの上に着てたジャンバーを羽織らせた。

「送る」

優しく手を差し伸べて、立ち上がらせた。


?「――――ッ、……ありがとう。
お願いしていいですか?」

泣いていた。
あたしはお姫様抱っこをして、歩き出す。


?「重いので、降ろしてください」

恥ずかしそうに俯く。
でも倒れそうでとても降ろせない。


「家ドコ?」

あたしは無視して、家を聞いた。
ココですと呟いて、指差した。