ドキン ドキン 「……(我慢できなくてキス、してしまった)」 「……」 楓くん…今…。 夏の匂いにキスの味。 古い本の古風な匂い。 たくさんのことに今日はドキドキしたけど。 顔を上げた時に見た楓くんが。 頬を私と同じように赤く染めていて。 それを思い出す度に 胸がまた一つドキッと違う音を立てた――… *夏の匂いにキス*