8月中旬。 楓くんと顔を会わさなくなって一安心。 と思いきや……。 今日から補習でした。 カットソーの袖に腕を通し、ローファーに履き変え重たい足を一本前へ進め玄関を出る。 ガチャ 「いってきま……すっ!?」 「……」 かっ楓くん!? はううっ!!なんで……!? 花火大会から一度も顔を会わすことがなかった彼。 一番会いたくなかった彼が。 私を待っていたのか家を出た直後に何食わぬ顔で待っていたのです。