サラキの力 ~The terrb power~

時は過ぎ、6時間目が終わりを告げるチャイムが鳴り響く頃。

「龍~じゃあな」

「じゃあな、魔等」



「バイバイ亜美」

「じゃあね、加奈。」


お互い廊下をあるいていて、高等部と中学部が合流する場所で久々にお互い、顔を合わした。

「…龍?何そんな顔して…」

亜美が白い肌をした顔で覗き込んできた。

「削地君の事なら心配しなくても平気だよ」

「!?」

驚いた。亜美がこの事を知っていたとは…亜美はやはり油断出来ない…

「ノラの事知らなそうだったし」

「…いつあいつと話した?」

「今日の昼休み」

「今日かよ!」

こんな会話をするのも久々だった。昨日は珍しく悪魔が全く出ずに1日が終わった。

「あっ…あの人って…」

亜美が指を指している方向には、成仏が出来ていなかった1人の女性の霊だった。様子を見ると、泣いていた。それを見た亜美がその霊のところに行ってしまった。

「亜美っ!」

俺は、そう言って亜美を追いかけた。

その瞬間だった。さっきまで泣いていた女性が悪魔と化した。と、言うよりは悪魔だった。

『解!』

俺達は、死相着になり、悪魔と戦った。
死相着は、死神が着ている服の事。俺も親が死神だったからか、この服装なのである。

今日の悪魔は思っていたより強かった。
悪魔は殴りかかってきた。アスファルトが割れた。どれだけの威力だかが分かる。

【ブシャッ!】

亜美が悪魔を倒していた。悪魔は消え、俺達は割れたアスファルトを直してから、それぞれ家に戻った。

この時、削地に見られていた事はどちらも気が付かなかった。勿論、隣にいた人物にも………――