サラキの力 ~The terrb power~

場所は変わって屋上。ここには削地ただ1人がいた。削地は仰向けになってただ風に流されている雲を見ていた。そこに1人の少女が姿を現した。

「こんなところで、何やってるの削地君?」

亜美だった。龍に殺す、と言った亜美だった。なぜこんなところに来た?

「あなたの目的は何?私の目の力?」

やはりこの事も悟られた。そして、あいつの顔はどこか、あどけなさがあったが、目つきだけが真剣に見えた。

「だったら、どうする?」

「龍に私を殺す、って言っていたけど、私を殺したら目の力は手に入れられないよ?」

この事も知られていた。…待てよ?…屋上に俺がいた時、龍の霊殺は分かっていた。だから、屋上に呼び出した。だか、これを知っているって事は、こいつも屋上にいた?だが、龍以外の霊殺は屋上で感じなかった。それとも、目の力を使った?

「……」

「…そう…なら単刀直入に聞くわ…あなたはノラのスパイ?」

ノラ?誰だ?俺の知っている奴じゃないって訳だ…

「ちげーよ…そもそも、そうだって言う奴はいねーよ」

「そう…やっぱり違ったか…ならいいんだ、バイバイ」

そう言って亜美は屋上から姿を消した。また、自分1人になった。
やっぱり?分かっていたのに聞いたのか?て、事は…俺がここに来た『もう1つの目的』を知っている?

そんな事を考えていると、昼休みを終えるチャイムが学校中に鳴り響いた。それを聞いた自分は急いで、龍がいる教室に戻って行った。