伝える ~Heart to Heart~



「だって沙弥だって喜んでたろ?」


ここは…。


お化け屋敷の前。


喜人さんが指差した方向にはジェットコースターの後ろにお化け屋敷があったのだ。


喜人さんがそっちを指してたなんて…。



「違っ…!私は…」



「では次の方どうぞ~」



「んじゃ行くか」



うそぉぉぉ…!!!




ドアを開けると中はもちろん真っ暗…。



いやだよぉ…。


「沙弥…」






「きゃああああああああああ!!!!!」


私はその場に座り込んでしまった。



なになになに~!?




「沙弥!大丈夫、俺だから!」



「ふぇ…?」



あ…。

喜人さんだったのか…。


「ご、ごめんなさい…」



「こっちこそごめん…。そこまで苦手だとは思わなくて…。」