伝える ~Heart to Heart~



迷子センターに連絡して、放送をしてもらってよしとくんと話していると15分くらいして、お母さんとお父さんらしき人が来た。


「よしと!!」


「ママ、パパ!」


さっきまで笑って話してくれていたけど、やっぱり寂しかったのかよしとくんは泣いていた。


「ありがとうございました。あのお礼と言ってはあれなんですが…」


そう言って、何かのチケットをくれた。


「いえ、全然たいしたことはしてませんから!」


「いえいえ!本当に助かりました。ぜひ受け取ってください」

渡されたチケットはここの隣にあるホテルの展望台だった。


「夜景がすごくキレイなんですよ」


「なんか申し訳ないです…」


「いえいえ!気にしないでください。よしとを助けてくれたんですから!本当にありがとうございました!」


そう言ってよしとくん家族3人は行ってしまった。