伝える ~Heart to Heart~



行ってみるとそこには5歳くらいの男の子がいた。


私は駆け寄って話し掛けた。


「ぼく、どうしたの?大丈夫?」



「うぅぅ…」



「お母さんとはぐれちゃったのかな?」


私がそう聞くとこくんと頷いた。


「そっかぁ。じゃあ迷子センターに行った方がいいかな?ぼくのお名前はなんて言うのかな?」


「なみき よしと…」


わあ!
喜人さんと同じ名前だ!


「カッコイイ名前だね!じゃあお姉ちゃんたちと一緒にお母さん探しに行こうか!立てるかな?」


「うん」


あ!
確かバッグの中に…


「はい、よしとくん!これあげる!おいしいよ」


私はチョコレートを渡した。


「おいしい!ありがとう!お姉ちゃん!」


「良かった!」



そうして私たちは迷子センターに向かった。