そのとき…


「久しぶり…」


目の前に現れたのは…



「リオン…?」


「ああ、覚えててくれた?“あの日”…以来だね」



どうして…?


どうしてあなたがいるの?



「急にいなくなるからびっくりするじゃないか。
カナダに行きたかったんじゃないのか?
どうしてアメリカに?
俺から逃げるため?無駄だって言ったろ?お前は逆らえないって。俺のものだって」



いやだ…。


こっちにこないで…。


私は後ずさった。



「元気だった?俺は寂しかったよ。キャシーがいなくて…。
キャシーの代わりを見つけては犯したけど…。
やっぱりお前が1番なんだよね…」



やだ…。


やめて…。



ガシャン…


後ろを振り向くと柵があってもう動けなかった。


いや…


目の前のモノから離れられない。


声が出せない。


足が動かない。