やだ…。



こんなのやだよ…。



「いやっ…」




必死でもがいた。



「俺に逆らうの?」


こんなのリオンじゃない…。



そのあとも何度も何度も唇を塞がれた。


舌もいれられた。


服も脱がされた。



そして…。








私は汚れた…






キモチワルイ…






キモチワルイ…





気づいたときには私は自分の部屋にいた。


決めた。


私はここを出る。



たぶんもう二度と戻らない。



カナダへ行こう。


ううん…



アメリカへ。


誰にも見つからないように。



誰かに溶け込んでしまえるように…。



私の存在が消せるように…。



私は次の日朝早く家を出て、アメリカへ飛んだ。


誰にも気づかれないうちに…。

誰ともつながらないために…。



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「全くもう!!何よ突然風邪なんて!今日、日本に行くことになってたのに!!」