「かかか考えてないよ!!」
「噛みまくり。まあゆっくり、な?」
そう言って喜人さんは悲しいそうに笑った表情をした。
実は昨日、ブラウンの電話のあと、かなり熱い夜を過ごした…のだが…。
それは私にとってであって…。
その…。
いわゆる最後まで…みたいなことは一切しなかった。
つまり私たちは未だキス止まり…。
そのとき喜人さんが
「俺は待つからな。無理すんな…」
と言ってくれた。
エスパーが発動したみたい。
やっぱりなんか怖かったんだ、まだ…。
でも、喜人さんが怖いとかそういう意味じゃなくて…。
わかってるんだけど、なかなか一歩踏み出せない。
でも触れて欲しいと思うわがままな自分もいる。