伝える ~Heart to Heart~



ハッと気づくと、私の手は無意識のうちに喜人さんの頭を撫でていた。


「あ…。ごごごめんなさい!かわいくて、つい…。って私何言って…!!」



「沙弥…」


いきなり喜人さんの目が真剣になった。


「は、はい…」



「ここが遊園地じゃなかったら、俺お前のこと押し倒してた…」



「え…?」


そ、それって…。


「外でかわいいこと言うな。抑えられなくなるだろ…」



そう言って喜人さんの頭の上にある私の手を掴んだ。



「わぁ!!よ、喜人さん…?」


喜人さんが掴んでいた手を今度は優しく握った。


「次は沙弥の好きなの乗ろう?ジェットコースターだろ?」



「え、わかったの!?」



「俺を誰だと思ってる?」



喜人さんがニヤッと笑った。




ドエスパーです…。