「お疲れ様でした!!…って。あのう…。彼女さん大丈夫ですか…?」
出口へ行くとスタッフさんが声をかけてくれた。
「だだだだだ大丈夫です…」
と言いつつ、大丈夫ではないわけで…。
「無理すんな。休憩所ってどちらですか?」
と、喜人さんが聞いてくれた。
「ごめん、沙弥…」
喜人さんがしゅんとした。
「俺、本当に沙弥がそんなに苦手だとは思わなくて…。無理言って本当にごめん」
喜人さんがしゅんとしてる!!!
あのドエスパーの喜人さんが!!!
か、かわいいかも…
「沙弥…?」
「え…?」
喜人さんがびっくりして、こっちを見てる。
なんだろう…?
「沙弥…。あの…。手…」
「え…?」

