この不可思議な空間の中、憲治は自分の腕の中で肌を曝していく「聖菜」を抱えたまま身動きが取れない。恐怖ではない。劣情すら起きない。限りなく深い悲しみ、限りなく深い罪の意識、そして限りなく深い愛しさ。全てが混沌としながらも一つとなり、憲治の心と体を縛る。
軽くなってゆく、冷たくなってゆく「聖菜」のカラダ。少しづつ、少しづつ。
やがて、「聖菜」はふくらみかけの乳房を憲治の胸に、直に押しつけてすがった。そして言った。
軽くなってゆく、冷たくなってゆく「聖菜」のカラダ。少しづつ、少しづつ。
やがて、「聖菜」はふくらみかけの乳房を憲治の胸に、直に押しつけてすがった。そして言った。



