そして憲治の体を少し押しやると、弱々しい指先でブラウスのボタンを外し始めた。
「…みっ、『聖菜』っ…、」
憲治はあわててその手を止めた。だが「聖菜」は止めようとはしない。
「…止めないでください、私、先輩に見てほしいの…、もう、消えてしまうんだもん…、」
「…き、消える…?」
憲治と「聖菜」の回りに、静電気の火花が飛び交い始めた。生木が裂ける時の音が、教室のそこかしこでしている。時折、びゅん、と、電子機器のスイッチを切る様な音がする。
「…みっ、『聖菜』っ…、」
憲治はあわててその手を止めた。だが「聖菜」は止めようとはしない。
「…止めないでください、私、先輩に見てほしいの…、もう、消えてしまうんだもん…、」
「…き、消える…?」
憲治と「聖菜」の回りに、静電気の火花が飛び交い始めた。生木が裂ける時の音が、教室のそこかしこでしている。時折、びゅん、と、電子機器のスイッチを切る様な音がする。



