「えーーーーーっ!?」


あたしは今美男子たちを目の前にしながらも大きな声で叫んだ。


いやいやいやっ!


だって信じられないんだもんっ。


だってだって…


「女の子って……あたししかいないんですかあっ?」

「そうだよ?」

「うん?」

「どっからどう見ても女の子はいないでしょ?」


ちょ…ちょっとママ!パパ!


有り得ないでしょっ。


優雅にソファーに座ってる美男子四人。


オーラがすごすぎて、眩しい。


「とりあえずさ、自己紹介しない?俺と海翔のことは知ってるけど、梨月と馨のことは知らないわけだし」


悠真がその場の雰囲気を落ち着かせるようにそう言った。


「えーっと、俺は木村梨月(きむらりつき)です!梨月って呼んでね♪」

「俺は木村馨(きむらかおる)。まぁ呼び方は自分で考えて?」

「ちなみに、海翔と馨、俺は兄弟なんだよ!」


梨月がにこにこと、可愛らしい笑顔であたしに言う。


そんな、イケメン兄弟がいるなんて…。


世の中って不公平だよね。


自己紹介も終わったということで、部屋割りをすることになった。


悠真から聞いたところ、リビングやお風呂とかを除くと、空き部屋が四部屋しかないらしい。


だから、一部屋だけ、二人になるらしい。