「海翔く〜ん?なにやってのかなぁ?」


いきなり声がした。


えっ、だれですかー…?


「悠…」

「ったく遅いと思ってきてみれば…ルナちゃん困ってるでしょーがっ」


そうです、そうですとも。


大変困っています。


って、え?


ルナちゃんって、なんで名前知ってるんですか。


「驚かせちゃってごめんね〜」


海翔をあたしから引き剥がしてひょっこりと顔を出した声の主。


ちょっ、ちょっ…


超綺麗じゃないですかーっっ!


男とか女とかの枠を越えてる。


絵じゃおさまりません。


「俺は西澤悠真(にしざわゆうま)、よろしくね」

「美浦ルナです!よろしくお願いしますっ」


わー…すごい美人。


男のひとに美人っておかしいって思われるかもしれないけど、西澤さんにはぴったりくる。


すごい当てはまる。


「じゃあ、行こうかルナちゃん?」


そう言って笑顔を向けられる。


本当、世界がちがうって感じするなぁ。


あまりに綺麗でみとれてしまう。


「西澤さんも一緒に暮らすんですか?」

「そうだけど、西澤さんじゃなくて悠真ね?あと敬語も禁止!」
「えっ、あ、うん」


ゆ、悠真も一緒に暮らすって…まぁ海翔ひとりだけ男子は辛いもんね!


あたしも女ひとりだけとか嫌だもん。


なんかねー…海翔もすごいかっこいいし、悠真は綺麗だし…。


あぁ…女の子はどんなに可愛い子なんだろう?


美男美女が集った暮らしに、あたしがいていいのかなー。


ちょっと気持ち複雑。