次の日。
朝から雨が降っていた。
「今日は雨か…」
「えぇ~!?試合が近いのに…」
そう、1週間後にサッカーの試合があるのだ。
なんとかオレも、レギュラーメンバーに入れたけど…。
この2人には全然敵わなかった。
「……」
オレはドアノブに手を伸ばす。
「あれ?春人、どこ行くの?」
雑誌を読んでいた宏樹が顔を上げる。
「広場」
それだけ答えると外へ飛び出した。
後ろから、嵐の声が聞こえた。
…ような気がする。
すべて雨音にかき消されてしまった。
あの2人には負けたくなかった。
ただ、それだけ。
単純な理由だけどそれしかなかったから。
1人、雨の中で必死にボールを追いかけていた。
ガムシャラに、思うままに。
泥が跳ねて服についた。
あぁ、もうどうでもいいや。
雨のせいで、満開だった桜も散っていた。
