オレンジの景色。



その日の授業は、あまり頭に入ってこなかった。


放課後のことしか、考えることしか出来なかった。


そして放課後―


「ごめん、真優っ!先帰っててもいいからっ!!」


「りょーかいっ!森下と仲良くね!!」


真優が不適な笑みを浮かべて、手を振っていた。


そして、今日も勇気をもって、職員室のドアノブに手をかけた。