「先生!!綾はね数学で50点以上とったことないの!!」


「ちょ…そんな大きい声で言わなくても…」


わたしはまた顔をタオルで埋めた。


先生は、またフッと笑った。


「ひどいよ、先生〜」


「ごめんごめん、僕がちゃんと教えてあげるから一緒に頑張ろ?」


「…ホントに?」


「…ホント。」


「…ありがとうございます。」


「だってそれが先生でしょ。」


先生がニッコリ笑った。