豊洲に吹く風

特に親を困らせるようなこともせず、それなりに一生懸命に勉強し六大学へ進学し浪人することなく就職までした。


人より秀でた才能は無いけれどやれることはやってきたつもりだ。



それで今、僕が手にしたものはなにか。


ただ寝て、起きて、会社へいくだけの生活。


そんな生活でも、隣にいてくれる彼女さえいれば幸せかもしれないが、僕にはそんな存在はいない。


人並みに生きてきたつもりだが、
僕は人並じゃない。



幸せなどない生活が僕の運命なのか。



そう不満を募らせていた矢先に、
彼女は現れたんだ。