油断してただ………け………


「………颯。離して。てゆーか、
起きなきゃ遅刻しちゃうよ?」

―――不思議。

すごく…不思議。


なんであたし(の頭)…

こんな状況なのに、
こんなに冷静なんだろう。



緊張は……してる。


心臓は尋常じゃないくらい
動いてる。





だけど……
不思議とあたしの心に、

“焦り”は………ない。





むしろ……心地よい。




―――あぁ…そっか。


颯に抱きしめられるの、
颯に触られるの、

久しぶりだからだ…。


颯が好きだから、
心地いいんだ……。