好きと言えなくて…。〜近くて遠い2人の距離〜



「はや…て…?」

「お前なぁ…地面になんか、座り
込むなよな…。せっかく、かわい
い格好してんのに」

ほら、と言って颯は
手を差し出してくれた。

「…………」

い、いいいい今っ!!

な、なんて言っ…?


「はやく立てよ。通行の邪魔にな
ってる」

「え、あ、う、うん…。あ、あり
が…と…」

颯の手をかりて立ち上がった。

「颯ぇ〜。無事でよかった…」

嬉しくて思わず、
ギュ〜って颯に抱きついて
しまった…。