好きと言えなくて…。〜近くて遠い2人の距離〜



「ごめんなさい…。寝ぼけていた
とは言え、本当にすみませんでし
た…」


今は仕事に向かう車の中。




あたしは、
かなりの不機嫌だった。



……………当たり前だけどね。






「華那、まじでごめんなさい」
「………………」
「もう二度としません…」
「………………」
「華〜那ぁ〜」
「………………」


颯が必死に謝る中あたしは、

ただ黙って前を向いて
運転していた。



「華〜那っ!!」

「……………何?」


………あたしから
発せられた言葉は、

恐ろしく低いものだった。