「え、ちょ、あ、あのっ!?」
手からひったくった紙袋を持って
スタスタと歩き始めた疾風を
見ながらあたしは、
残った紙袋を慌てて持ち、
後を追った。
「は、疾風さんっ!!」
さすがのあたしも、
この時は疾風を
さん付けで呼んだ。
「さん、いらねぇ」
そう言ったものの、
とまってくれる気配はなかった。
「は、疾風っ!!待ってよ!!」
「…………何?」
ようやく疾風は、立ち止まって
振り返ってくれた。
「に、荷物…」
たま〜にテレビで見る疾風とは
違う雰囲気の疾風にあたしは、
ちょっとだけ…恐縮してしまい、
声が小さくなってしまった。

