私、神崎碧(かんざきあお)は高校2年生。
私には毎日学校帰りに寄る場所がある。
昔、よく父と行った展望台。
いつもどおり自動販売機でソーダを買って展望台を登る。
特等席に座ろうと階段を登り終えて、私は目を見開いた。
普段は私しかいない展望台に綺麗な男の子がずかっと座っているのだ。
「誰?」
つい声に出してしまい男の子が振り返った。
綺麗な顔には少し驚いたような表情が浮かんでおりじっと私を見つめてくる。
「ここ座んなよ。あんたいつもいるでしょ?」
男の子は自分の座っている横をポンポンと叩いて薄く笑った。
ありがと。と短くお礼を言って横に腰を下ろした。
それとついでに手にもっていたソーダを自分と男の子の間におく。
「ソーダ好きなの?」
いきなりの問いに戸惑いつつ頷けば男の子は先ほどとは違う笑みを浮かべた。
「じゃああんたは敵だね。俺ラムネ派だから。俺、榊原宏太(さかぎばらこうた)よろしく」
ニカッと笑うのは綺麗な顔からまた違う印象を醸し出していた。
「私は神崎碧。ソーダの方が美味しいよ」
挑戦的に笑えば宏太は嬉しそうに笑った。
「だってソーダは甘いじゃん」
「甘いのがいいじゃない」
ムキになっていい返せばクスクスと笑っている。
「いいな、お前。気にいったよ。明日もくるの?」
「うん。毎日くるよ」
「そっか。じゃあまた明日会えたらいいな」
宏太くんは立ち上がって嬉しそうに笑った。
そして大きく手を降って階段を下りていった。
私は彼が見えなくなるのを見送ってソーダを手にした。
私には毎日学校帰りに寄る場所がある。
昔、よく父と行った展望台。
いつもどおり自動販売機でソーダを買って展望台を登る。
特等席に座ろうと階段を登り終えて、私は目を見開いた。
普段は私しかいない展望台に綺麗な男の子がずかっと座っているのだ。
「誰?」
つい声に出してしまい男の子が振り返った。
綺麗な顔には少し驚いたような表情が浮かんでおりじっと私を見つめてくる。
「ここ座んなよ。あんたいつもいるでしょ?」
男の子は自分の座っている横をポンポンと叩いて薄く笑った。
ありがと。と短くお礼を言って横に腰を下ろした。
それとついでに手にもっていたソーダを自分と男の子の間におく。
「ソーダ好きなの?」
いきなりの問いに戸惑いつつ頷けば男の子は先ほどとは違う笑みを浮かべた。
「じゃああんたは敵だね。俺ラムネ派だから。俺、榊原宏太(さかぎばらこうた)よろしく」
ニカッと笑うのは綺麗な顔からまた違う印象を醸し出していた。
「私は神崎碧。ソーダの方が美味しいよ」
挑戦的に笑えば宏太は嬉しそうに笑った。
「だってソーダは甘いじゃん」
「甘いのがいいじゃない」
ムキになっていい返せばクスクスと笑っている。
「いいな、お前。気にいったよ。明日もくるの?」
「うん。毎日くるよ」
「そっか。じゃあまた明日会えたらいいな」
宏太くんは立ち上がって嬉しそうに笑った。
そして大きく手を降って階段を下りていった。
私は彼が見えなくなるのを見送ってソーダを手にした。