私は時間を無駄に過ごしていた。
夕日が昇る頃に起きて、何をしようかな、なんて考えて、そのまま時間が過ぎて、夜になって、そういえばこないだ録画したドラマがあったなー、なんて思いだして、見ながら、何でもいいから口にして、誰とも話さないで、そのまま寝て。それがわたしの日曜日。
そんな私生活が変わったのは「あの日」だったなぁ。
今でも鮮明に覚えている。
白い息だったからあの日は寒かったよね。
首に雪のように真っ白なマフラーをしてたね。
制服のポケットに手を入れて、私に気づいたあなたは、優しく微笑んで。
あなたの笑顔が温かくて涙が出そうになったんだよ。
それは過去の話。
あなたは今でも私のこと覚えてますか?
