ラブ&トラップ


「おまえなぁ。今何時だかわかってんのか?」


さっきケータイを見たときにはちょうど日にちが変わったとこだったから...


「今は12時半とか1時くらいじゃないですか?」


「わかってんじゃん。でも結果的にはわかってない。」


またサラッとムカつくようなこと言われた気がする。


「こんな夜中に女ひとりで歩いて帰るってありえねーだろ。」


そんなこと言われたって従業員用駐輪場は夜12時には閉まっちゃうし、バスももう走ってないし、両親だって寝てるだろうし、かずくんは仕事中だし、それ以外に帰るすべがないんだもん。


「ったく。家どっちだ?」


「あっちです。」


「ははっ。」


家の方向を指で指し示すと、店長はただ笑いだした。


「迷子の子供じゃねーんだから、自分の家くらい説明しろよ。」